あと少し

 今日のみかん
 あれあれ、こんなに光ってたっけ?
 ここ何日かで家のまわりのみかんが急に色づき始めたような気がする。うちだけでなく、近所の畑のみかんも全部がそうだ。
 家に向かう坂道をぐんぐん車で上っていくと、山全体に占める黄色の割合が大きくなってきているのがよくわかる。
 
 そういえば今日で10月も終わりなんだ。あとひと月もすれば、ここ大坊では温州みかんの収穫の時期を迎える。
 つまりは、みかん農家の奥様である私もものすごーく忙しくなるというわけ。一年の中で最も活気があり、最もくたくたになる時期まであと少し。こわーい。でも、それを乗り越えなければ新しい年かどまつは迎えられない。
 はー、体力を蓄えとかないとね。

 明日は学校の遠足。お弁当の下準備もできたし、そろそろ寝ましょうか。天気予報では雨あめだけど…

うれしい知らせ

 学校の先生から娘がおたよりをもらってきた。
「うれしい報告をさせていただきます」から始まるその手紙には、娘が描いた海の中の絵を海上保安庁主催の『未来に残そう青い海 図画コンクール』に出品したところ、優秀な作品として神戸の海洋博物館のエントランスホールで展示されるということが書かれていた。

 クラスのお友だちにも「すごいなー」と褒めてもらった娘は、うれし恥ずかし、そして誇らし、といった表情で私に手紙を渡してくれた。

 絵を描くのが大好きな娘。自分の好きなことで認められたのはとてもうれしかったと思う。私だってうれしい。「すごいね」「えらいね」「どんなんかな?」
 もちろんいーっぱい褒めてやりましたヨ。

 10月31日から11月4日まで。神戸までは行けないかも知れないけれどねー。
私には、先生が「私もすごくうれしい」と言って喜んでくださったことも、とてもうれしかった。

 あー、これだけの文章に何回も“うれしい”と書いてしまった。ま、仕方ないか。

真っ直ぐな絵

 さっきテレビをつけたら、ねむの木学園の子どもたちの絵を取り上げた番組をやっていた。ねむの木学園は宮城まり子さんが作られた、肢体不自由児、知的障害を持つ子どもたちの施設で、たぶん多くの人が知っていると思う。

 今年完成した『ねむの木こども美術館』のオープンまでの様子や子どもたちが描く絵が映し出されていたのだが、テレビ画面に釘付けになってしまった。
 一緒に見ていた娘も「すごい!きれいな絵」と思わず声をあげた。

 色の使い方が豊かで鮮やかで、構図だって素晴らしい。たくさんの色を使いながら全体はキリリとまとまっているそのバランス感覚。優しい楽しい絵、静かで空気を引き締めるような絵、温かさがほわっと伝わる絵。
 すべてが何かを語っているような感じがした。

 こんな絵を描く人がいるんだ。素敵だね。人ってすごいね。

 新聞を見るとロクなニュースがなくて、いやな気分になることもしばしばだけれど、真っ直ぐな心の、気持ちのきれいな人がちゃんといる。世の中のどっかででちゃんと生きている。ほんの少しテレビを見ただけなのに、そんなことを改めて教えられた。そしてホッとした気持ちにしてもらえた。 うれしいなあ。

Happy Halloween!

ハロウィーン
 英会話教室でひと足早いハロウィーンパーティーが開かれた。
 秋の収穫を祝い、悪霊を追い出す祭りとして知られるが、ジャック・オ・ランタン(かぼちゃに目、鼻、口をくりぬいたもの)が飾られ、子どもたちは魔女やゴースト、ドラキュラ、さまざまなキャラクターの仮装で集まる。
 
「Trick or treat? (お菓子くれないといたずらしちゃうぞ)」と、お決まりの文句を言いながら近所をまわってお菓子をもらう…となっているが、 もちろんうちの近所をまわっても「何じゃ、それ?」と誰もお菓子はくれない。
 だからお菓子は教室でもらうのみ。でもそれで十分。ゲームをして、歌って、ハロウィーンのお話を聞く。そんな感じのパーティーだ。

 日常とはちょっと違ったワクワク感を楽しめるのがいい。最初はネコのひげを顔に描くのをいやがっていた娘だけれど、いざやってみると結構うれしそうだったもんね。

 

vol.7 悪気のない人々

 みんな決して意地悪ではないし、悪気もないのである。
ただ気づかないだけ、あるいは「ちょっとの間だからいいや」、「誰も使わないだろう」おそらくそんな軽い気持ちで車を止める。
 しかしここははっきり『身障者用』と書かれた駐車スペースなのである。

 今日も、この悪気のない人々をたくさん見かけた。公共の建物入り口付近の身障者用駐車スペース。置くわ、置くわ。 業者さんらしき2トントラック。バタンとドアを閉め、軽快に歩いていくワゴン車の男性。小さな子ども連れの女性。

 私は日々、こういう風景を見る。そして「あーあ、またか」とため息をつく。あの広さがないと乗り降りできない人、入り口からの距離が短くなければ困る人。そんな人たちのための駐車スペースが十分生かされていない。

 知り合いのカナダ人は私に「なぜ日本人はあそこに車を止めるのだ。まったく理解できん。」と驚いた表情で言う。
「なぜって、私にもわからんよ」
「カナダでは許可証を持たない車が止めたら200ドルほどの罰金をとられる。たとえそれがあなた(つまり車椅子使用者)であっても、許可証を提示し忘れて止めれば罰金だよ。たった2、3分で200ドルさ」

 なるほど。飲酒運転が罰則の強化で激減したように、身障者用駐車スペースの問題も罰則強化に頼らなければならないのかも知れない。“モラルの問題だから”“マナーを守って”といったレベルで話をしていても、日本人はこの問題を解決できないような気がする。
 まず「ここへは止めてはいけないのだ」という意識をはっきり持ってもらう。そのほうが近道かもしれないなと思う。なんだか情けないことだけれど

 相手のことを思いやり、正義や礼儀を重んじる。かつて海外の人から賞賛を受けるほどの高い道徳観を持っていた日本人はどこへ行ったのだろう…ね。

ちくちくちくちく…

 繕い物
 久しぶりに針を持った。たいそうな針仕事をしたわけではなく、息子の穴のあいたシャツを繕っただけ。
 決して上手ではないけど、いや、はっきり言って下手だけど、こうなふうにちくちくと手を動かすのは悪くない。
 子どもの寝息を聞きながら、静かにちくちく…
 何も考えずちくちく…
気持ちが落ち着く。

 出来上がりを見ると「わー、やっぱり下手だなあ」と笑えてきた。縫い目があっちむいたりこっちむいたり。

 でも、こういう繕い物ってちょっと下手くらいのほうが愛嬌があってカワイイと思う。だから良し。なんでも良し。
 これを着てまた元気に遊ぶんだぞー。

P.S. もう一匹のメンガタスズメも昨日の夜中に無事に羽化。出てくるところを見たかったなあ。

祝、羽化!

 メンガタスズメ
 やったー。ぴかぴか
もしかしてさなぎのまま冬越しか、と思っていた幼虫が今日ついに羽化した。祝
 「早く、図鑑、図鑑」と息子を呼んで、立派に成虫になったガの名前を調べた。
結果… メンガタスズメだということがわかった。羽を広げると10センチくらいにもなる大きなガ。
 メンガタ…。確かに面のような、顔のような模様がある。
 娘が帰ってくるまで待って、「バイバーイ、がんばれよー」と大空に放ってやった。ああ、うれしい。もう一匹さなぎがいるが、これの羽化も間もなくだろう。
 
 残念ながらもう一種いた幼虫(多分シモフリスズメだと思う)は、さなぎになる時にうまくいかなかったらしく、黒く縮んで死んでしまった。それまではエサもよく食べ順調だったのに…

 とにかく一匹だけでも無事に育ってよかった。ガの羽の模様ってじっくり見ると本当にきれいだ。幼虫の飼育も今年はこれでおしまいかも知れないな。あー、本当によかった。

秋深まる

 朝晩とても寒くなった。服を入れ替えたり、ふとんを厚めのものにしたりと、なんだか忙しい。
 そしてなんだか寂しい。
 
「秋って寂しいよなー。」
 そんなふうに言うと娘は
「おかあさんは夏が好きやけど、冬もいいで。あったかいもの食べれるし、雪で遊べるし(めったに降りませんが…)」と言う。
 「でも、汗だくだくかきながら川へ行ったり、虫捕りしたり。春から夏にかけての方がやっぱりいいと思うけど」
 「でも、ずっと夏より色々あった方がいいやん」
 「うーん、確かに。冬の後に春が来るからいいんかなあ」

そんな会話を交わした一日。
タコクラゲ秋の夕陽
 秋口までたくさん見かけたタコクラゲもそろそろ少なくなってきた。秋の夕陽は確かにきれい。
 季節は移ろっていくからいい! のですね。

主役になれるかも

 コロッケ
 じゃがいもをゆでて、肉と玉ねぎを炒め…と、手間ひまかけて作るわりにはイマイチ晩ご飯の主役になれないのが、コロッケというもの。
 揚げてるあいだに爆発して、中身が全部油の中に悲しい、「あーっ、失敗だー」なんてこともよくある。
 
 しかし今日のは違うぞ。
  いもはゆでずに粗みじん、玉ねぎ、お肉、卵、薄力粉とともに(つまり全部生のまま)バーッと混ぜて、丸めてパン粉をつけて揚げるだけ!
 早い! からっとしてる! おいしい!

 子どもたちも「おいしい、おいしい」と喜んで食べてくれた。
 よかったー。ラッキーこれだと忙しいときでも気軽に作れるし、晩ご飯の主役にだってなれるかも。
 もちろんちゃんとした手順で作ったコロッケもおいしいけれど、スピード料理のレパートリーがたくさんあるのはうれしいもの。

 簡単コロッケを教えてくれたお友だちに感謝。かわいいありがとうねー。

護摩山へ

 バイクうどん

モトブーイング恒例の鍋ツーリングに参加した。場所は護摩山。約60人が白菜、青ねぎ、あげ、しいたけ、ごぼうなどの各チームに分かれて調理し、手打ちうどん鍋を作って食べるというものだ。
今日のはちょっとお味が薄めだったけれど、お野菜もお肉豚もたっぷり、うどんもコシがあっておいしかった。

 おなかいっぱいになった後は、ゲームや菓子まきなどでさまざまな景品をGET!
ばら巻かれるお菓子に群がる様子は、うーん…。たらーっ
なんとも言えないけれど、何もややこしいことを考えず、ワハハハッとたっぷり笑ってリフレッシュができた。

 わら護摩山

 秋の野山は美しい。バイクでガンガン飛ばしてたみなさん、ちゃんと景色も楽しんだー?